- 一条工務店とパッシブハウス基準の家どちらが良いのか迷う
- 一条工務店とパッシブハウスをどのように比較するのが良いのか
- 一条工務店でもパッシブハウス基準の家を建てることができるのか
そんな悩みにお答えします。
我が家は地元の建築会社でパッシブハウス基準の家を建てましたが、最後まで建築会社の候補に上がっていたのが一条工務店でした。
冬に寒くない家を目指していた我が家は、一条工務店の性能はとても魅力的。
しかし、性能だけでなく、自分たちがやりたいと思っているイメージの家を建てたかった我が家には一条工務店は合いませんでした。
本記事を読めば以下のことがわかります。
- 一条工務店よりパッシブハウスを選んだ理由
- 一条工務店がパッシブハウスを建てた理由
- 一条工務店とパッシブハウスの魅力
- 失敗しない家づくりに必要なこと
ぜひ最後まで読んで、自分の理想の家を建てるのに役立ててください。
我が家が一条工務店を選ばなかった理由3選
一条工務店は、売上・着工棟数ランキングで業界1位を獲得する人気建築会社です。
マイホームを建てたいと考えた時に、一条工務店は多くの方が候補に上がると思います。
私の職場にも一条工務店で建てた人が多く、評判も良かったので一条工務店で建てようと最初は思っていました。
しかし、一条工務店と何度か打ち合わせを行っていくうちに、以下の内容で納得のいく家が建てられないと感じ候補から外しました。
デザインがイメージと合わなかった
我が家の建てたい家のイメージは、以下のように考えていました。
・プロヴァンス風(白い塗り壁に瓦の屋根)
・多角形のパノラマウィンドウ
・ガレージ付き
一条工務店は、建てたい雰囲気によってあらかじめシリーズが設定されています。
中でも「ブリアール」はプロヴァンス風のデザインの家になっています。
一条工務店で建てるならブリアールで建てようと最初に思っていました。
しかし、我が家がどうしてもやりたかったデザインにパノラマウィンドウがあります。
私も妻もSNSで見つけたパノラマウィンドウがある家の雰囲気に一目惚れ。
パノラマウィンドウは我が家の特にこだわった部分です。
パノラマウィンドウについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
一条工務店での打ち合わせでは、担当者から早々に
パノラマウィンドウを作るのは正直厳しいです。。。
と言われてしまいました。
理由は、通称「一条ルール」という外観や間取りに厳しい制約があり、それを外れるような建物は建てられないとのことでした。
担当者からパノラマウィンドウ風にする案として、「セゾンシリーズ」が提案されました。
セゾンは、1階と2階の出窓が連なっているようなデザインが可能です!
ですが実際の外観を見たところ、自分たちの納得がいくものではなかったため一条工務店を諦めました。
一条工務店では、自分のイメージに合った雰囲気のシリーズから選んで家を建てることが可能。
しかし、基本的には大きく外観を変更できるわけではなく、一条ルールの中で変更に留まります。
我が家のようにデザインにこだわった注文住宅を建てたいのであれば、一条工務店よりパッシブハウスがおすすめです。
やりたい間取りの設定ができなかった
間取りも「一条ルール」が適用されてしまいます。
我が家は「1階部分の間仕切りを極力少なくして、ワンフロアのように開放的にしたい」と思っていました。
しかし、こちらも一条ルールにより変更不可。
一条工務店を候補から外す理由になりました。
パッシブハウスでは、間仕切りを極力少なくする間取りも施工可能。
さらに、快適な家にするために我が家を建てた建築会社では、パッシブハウス基準の気密断熱性と耐震性能確認のための構造計算を行ってもらいました。
開放的なフロアや特殊な形の間取りにするときには、以下の確認が必須です。
- 気密断熱性能
- 耐震性能(構造計算必須)
確認をせずに建ててしまうと、冬は寒く、夏は暑い家になってしまう可能性も。
また、耐震性能も確認しなければ地震の被害を受けた時に、家が崩れてしまう可能性もあります。
イメージ通りの間取りで快適な室内環境を整えるためにパッシブハウスは最適です。
人と被りたくなかった
一条工務店では、「一条ルール」の制約条件が多いため、間取りや外観が似た家になることが多くあります。
せっかく建てる注文住宅で人と被った家になるのが嫌という人いませんか?
我が家も人と被った雰囲気の家になるのが嫌でした。
そのため、パッシブハウスでの施工を決定。
人と被らない家が建てることができたので、とても満足しています。
後日、一条工務店で建てた同期に写真を見ると、我が家が考えていたのと同じような外観であることが発覚。
一条工務店にしなくてよかったと思いました。
外観など人と被りたくない人は一条工務店はおすすめできません。
一条工務店のパッシブハウスとは
一条工務店では、パッシブハウス認定を取得した家があります。
「一条パッシブハウス 小田原モデル」と言われている建物で、正真正銘パッシブハウス認定を受けています。
「家に求められるのは性能」をキャッチコピーに掲げている一条工務店が、パッシブハウス認定の家を建てたことで大きな話題に。
高気密高断熱住宅で評判の良かった一条工務店が、パッシブハウス認定を受けたことでさらに性能が良くなっていきそうですね。
一条工務店のパッシブハウスの性能
一条パッシブハウスの性能とパッシブハウス基準の性能を比較しました。
性能 | 一条パッシブハウス | パッシブハウス基準値 |
冷暖房負荷 |
17kWh /㎡(冷房) |
15kWh /㎡以下 |
一次エネルギー消費量(家電も含む) | 52kWh /㎡ | 120kWh /㎡以下 |
気密性能 | 0.41回 | 50Paの加圧時の漏気回数が0.6以下 |
一条パッシブハウスで使用されている断熱材は「グランスマート」や「アイスマート」シリーズと同じ断熱材を使用。
「家は性能」をキャッチフレーズにしている一条工務店の性能の高さが理解できます。
なぜ一条工務店がパッシブハウスを建てたのか
一条工務店では、「脱炭素社会への取り組み」として以下の6項目に取り組んでいます。
その中の一環として取り組んでいるのが、パッシブハウスへの挑戦。
政府は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする「ゼロカーボンニュートラル」を宣言しました。
一条工務店では、それに向けて「使う電力≦造る電力」となる家づくりに取り組んでいます。
ハウスメーカー人気ランキングの上位に常にランクインしている一条工務店にもパッシブハウスの考え方が認められていることがわかります。
高性能なZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)住宅の普及
一条工務店では、超気密・超断熱による「超省エネ」と大容量太陽光発電による「超創エネ」により「使う電力≦創る電力」を可能にし、「ZEH」を超える「超ZEH」の住まいを実現。
一条工務店では、超気密・超断熱による「超省エネ」と大容量太陽光発電による「超創エネ」により「使う電力≦創る電力」を可能にし、「ZEH」を超える「超ZEH」の住まいを実現。
さらに、住宅部材のない成果と施工の合理化を図り、リーズナブルな価格で提供できる体制となっています。
「使う電力≦創る電力」にすることでZEH可能ですが、家の性能を上げて使う電力を削減することが重要です。
【超創エネ】高性能の太陽光発電システムの普及促進
限りあるエネルギー資源の未来を考える時、エネルギーを生み出す「創エネ」は企業としても重要な取り組み。
これを実現するためには、再生可能エネルギーを創り出す「太陽光発電システムの普及」が必要でした。
一条工務店では、自社グループ工場で太陽光パネルを生産し、良質なパネルをリーズナブルな価格で提供することに成功。
太陽光発電の搭載率93%、蓄電池採用率92%という高水準※1を達成しました。
2020年から4年連続で「太陽光発電システムが搭載されている住宅の年間完工棟数」がギネス世界記録™️※2にも認定されています。
我が家も一条工務店で建てた場合、太陽光パネルを建てようと考えていました。
※2 記録名:「最新年間で最も多くの太陽光搭載住宅を建てた会社」 対象年:2022年
【超省エネ】高い省エネ性能で創り出す快適な暮らし
一条工務店では、日々の暮らしの快適性を損なわずに、高い省エネ性能を叶える住宅設備を独自に開発し続けています。
- 「高気密・高断熱」性能
外気の影響を受けない快適な室内温度を保ち、冷暖房の余分な稼働を抑える - 「電力革命」
大容量太陽光発電パネルと蓄電池を掛け合わせ、電力を自給自足する - 全館換気システム「ロスガード」
換気によって快適な温度を逃すことのない、温度交換効率に優れた換気を実施
パッシブハウスでも、高気密高断熱性能や全館換気システムは必須の設備となっています。
建築会社を選ぶ時には「高気密高断熱」性能や全館換気システムも重視する必要があります。
省エネ対象「経済産業大臣賞」受賞
一条工務店はこれまでに5回の「省エネ大賞」を受賞。
「省エネ大賞」は、事業者や事業場などにおいての優れた省エネへの取り組みや、省エネルギー性に優れた製品ならびにビジネスモデルを表彰するものです。
そのほかにも2021年には、「ネット・ゼロを大きく上回るZEHの大量供給への取り組み」が、この年から新設された省エネ大賞事例部門ZEB・ZEH分野において最高賞である「経済産業大臣賞」を受賞。
住宅業界のZEH普及に寄与したことが高く評価された結果となっています。
「家は性能」を掲げる一条工務店は、キャッチコピーだけでなく優良な住宅ということですね。
パッシブハウスへの挑戦
パッシブハウスは、ドイツのパッシブハウス研究所で基準が決められ、世界で最も厳しい基準を満たす超省エネ住宅です。
高性能な冷暖房器具や太陽光パネルなどの住宅設備に頼るだけではなく、家自体の気密性や断熱性を高めて、日射コントロールを行うなど家自体でできることに重きを置いた考え方。
一条パッシブハウスは、世界で最も厳しい基準の「パッシブハウス認定」を取得しました。
パッシブハウス認定を受けた経験からさらに省エネ品質が上がりそうですね。
ロジスティクス(生産過程)でのCO2削減
一条工務店では、建物の省エネだけでなく、物流活動のCO2排出量を削減するために、輸送効率の改善にも取り組んでいます。
建物に目が行きがちですが、そのほかの部分でも一条工務店は省エネに取り組んでいます。
まとめ【一条工務店の性能は魅力的だが、デザイン性に欠ける】
一条工務店は、パッシブハウス認定を取得できる住宅を建てることができます。
しかし、一条ルールと言われるように間取りや外観に厳しいルールが存在。
我が家は、そのルールの中ではイメージしている家が建てられなかったため、地元建築会社でパッシブハウスを建てました。
自分のお気に入りの家で生活するためには、性能とデザインのバランスが大切。
性能とデザインのバランスが取れている建築会社選びには、さまざまな建築会社を比較することが重要です。
そのために、我が家はタウンライフ家づくりという建築会社のカタログ一括請求サービスを活用しました。
タウンライフを活用することで、建築会社の比較が簡単にできました。
以下の記事では、タウンライフの紹介と我が家が実践した建築会社の選び方について紹介しています。
性能とデザインのバランスが取れている家づくりにパッシブハウスはとてもおすすめです。
ぜひ、自分のお気に入りの家を建てて快適な生活を送ってください。
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