こんにちは!たかです。
これから家作りを始める方、まだ先だけどマイホームは欲しいと考えている方、住宅展示場へ行くとどのハウスメーカーの営業の方からこんなこと言われませんか?
ウチは高気密高断熱なので、冬暖かく、夏は涼しいですよ
全館空調なので、どの部屋にいても同じ温度で快適ですよ
全館床暖なので、寒くないです
私も最初に住宅展示場へ行った時はどこのハウスメーカーも魅力的で何がいいのかわからないと思っていました。
皆さんも少なからずそんな経験ありませんか?
そんな中、私はパッシブハウスという考え方に出会いとても共感しましたので、パッシブハウス基準の家で建てることに決めました。
今回の記事では、我が家が建てたパッシブハウスのコンセプトや特徴を紹介していきます。
パッシブハウスの考え方はパッシブハウスだけなく、どこのハウスメーカーや工務店で建てる時にも使えます。後悔しない家づくりのために、最後までご覧ください。
パッシブハウスのコンセプト
そもそもパッシブハウスって名前を聞くのも初めての人もいると思いますので、パッシブハウスのコンセプトから解説していきます。
始まりはドイツのパッシブハウス研究所というところが、1991年に確立した住宅性能基準にクリアした住宅のことで、日本では2010年2月にパッシブハウスジャパンという組織が立ち上がりました。
パッシブハウスジャパンのホームページにはこんな見出しがあります。
ハウスメーカーと同じようなキャッチコピーじゃない?と思いますよね
でも、パッシブハウスには他の住宅会社には無い、パッシブハウス研究所の確立したかなり高い基準があります。
その基準とは以下のとおりです。
1m2あたりのエネルギー量
- 年間の冷暖房需要が各15kwh /㎡以下
- 年間一次エネルギー消費量(家電も含む)120kwh /㎡以下
- 気密性能として50Paの加圧時の漏気回数0.6回以下※
※漏気回数0.6回以下=隙間相当面積(C値)=0.2㎠/㎡以下
1.年間の冷暖房需要が各15kWh/㎡以下
冷暖房需要とは、そのお家で冷暖房に頼ることなく快適に生活できるかを定めたものです。
つまり、夏はエアコン、冬は暖房器具を使わずに快適と言われている温度になるかということです。
2.年間一次エネルギー消費量(家電も含む)120kwh /㎡以下
年間でそのお家で使われている電気やガスなどのエネルギーの消費量です。
一次エネルギーというと、石油や石炭など自然から生み出されるエネルギーをイメージされる方が多いのではないでしょうか?
なぜ住宅で一次エネルギーで評価されるかというと、電気やガスはそれぞれの単位で表示されています
電気はW(ワット)、ガスは㎥で表されています。
しかし、それぞれの単位では比較検討が難しいので、一次エネルギーの単位であるJ(ジュール)で評価されます
3.気密性能として50Paの加圧時の漏気回数0.6回以下※
(※漏気回数0.6回以下=隙間相当面積(C値)=0.2㎠/㎡以下)
家全体に隙間がどの程度あるかということです。
さまざまなところで出てくるC値という値が気密性能を評価する指標です。
私も家を建てる時、高気密住宅にするならC値は1.0をそのハウスメーカーが切ることができるかを目安にしていましたので、C値0.2はかなり高い基準となります。
パッシブハウスの特徴
ここまで、パッシブハウスの基準を解説しましたが、実際どのような考えでパッシブハウスが建てられているのか解説してきます。
パッシブハウスの考え方を絵にすると以下のようになっています。
1.高断熱
冷暖房に頼ることなく快適に過ごすには、高断熱にして断熱性を高めることは必要不可欠です。
断熱性が低いお家のイメージは、真冬にTシャツ(断熱材)でカイロ(暖房器具)を貼っているような感じです。
暖かくするためにはまずは、コートやダウンジャケットを着ますよね。
このコートやダウンジャケットの役割をしているのが断熱材です。
日本の住宅はTシャツにカイロを貼っている住宅が多いようです。
しかし、どこのハウスメーカーも全館空調や床暖を全面にアピールしてきますよね。
営業トーク的には「断熱材がとても入ってます」と言うより、「全館空調なので、どこにいても同じ快適な温度です」と言った方がインパクトがあるからだと思います。
全館空調もよい設備だと思います。(我が家も当初の計画では入れようと思ってました。)
ですが、その前に冷暖房器具を効率的に使うには断熱材を重視する必要があります。
2.高気密
せっかく高断熱にしたのに、隙間が空いていたらそこから冷気が入ってきたり、暖かい空気が抜けていってしまいます。
私の実家は冬になると窓の近くなどは隙間風が入ってきて寒かったです。
最近のお家はどこの住宅会社も高気密高断熱だからどこでも大丈夫でしょ!
と思った方、実は最近のお家でも高気密高断熱かはわかりません。
それは、高気密高断熱がどの基準から高気密高断熱と言うか明確になっていないからです。
なので、住宅会社との最初の打ち合わせの時に「気密試験やりますよね?」って聞いてください。
これは本当にその住宅会社が高気密高断熱住宅かを測る指標だと思っています。
具体的な数値などは、以下の記事で紹介していますので、参考にしてください。
私は最初に仮契約をした工務店とこんなやりとりがあり、不信感から契約を解除しました。
最後に気密測定お願いできますか?
うちは高気密だからやらなくても大丈夫です!
今まで建てたお家でもやってなくても暖かいです!
その工務店は契約当初開業して2年しか経っておらず、口コミを調べても出てこなかったのですが、今調べてみると良い口コミがあまりなく、評価も低かったのでそこで建てなくて良かったと思っています。
私は就職してから10数年、大手企業でメンテナンスや品質管理の仕事をしています。
品質管理において特に重要なのは、最後の性能試験です。
性能試験で基準値に入っていないものをお客さまに提供したら、会社の信頼は失われますし、大手企業の場合、一大ニュースになってしまいます。
最近も自動車メーカーや家電メーカーがそのようなニュースになっていたような・・・
私が住宅会社を選ぶときにどこの住宅会社にも気密測定ができるかを聞いてきましたが、気密測定をやる会社の方が少なかったです。
気密試験をしていない会社で建てるのはやめて、高機密住宅を建てられる会社を選びましょう。
3.熱橋を無くす
熱橋と聞いて、なんのことかわかる方はあまりいないと思います。私も初めて聞いた時はなんのことかわかりませんでした。
辞書で調べるとこのように載っていました。
建物を構成する部材の中で、断熱材を他の材料が貫通している等の理由で生じる熱を伝えやすい部分のこと
断熱されていない部分って例えばなんだと思いますか?
多くのお家であるものはバルコニーやベランダです。あとは、格子付きの窓やオーナメントなどです。
本当は我が家もバルコニーや格子付きの窓を南側につけたかったのですが、熱橋ができてしまうということで断念しました。
でも、いま思えばバルコニーはつけなくて良かったと思います。
熱橋のこともありますが、つけたとしても洗濯物を干すために使うくらいしか用途がなかったと思います。
バルコニーを無くして住んでみた感想は、こちらの記事で書いていますので、ぜひご覧ください。
また、格子付きの窓は断熱しなくても良いガレージの窓につけました。
ガレージの窓2枚だけ格子にしただけでもがとても可愛い感じになりました。
ですが、お家の窓に全部につけてあったと思うと、やりすぎ感の出てしまうお家になっていたと思います。
4.高性能の窓
今はどこの会社で建ててもトリプルガラスを採用していると思います。
ペアガラスしか採用できないと言う住宅会社を選ぶのはやめてください。
トリプルガラスでも真冬の窓の近くはひんやりします。しかし、これがペアガラスや樹脂枠ではなかったらと思うとゾッとします。
我が家はエクセルシャノンと言うメーカーのトリプルガラスにしました。
窓についての記事はこちらで紹介してます。
それから、高性能な窓は結露対策にも有効です。
冬場の結露は結露からサッシの部分がカビが生えたり、色々な悪影響があります。
100円ショップなどで結露対策グッズがあれだけ売っているのも、結露をするお家があり、需要があるからです。
また、窓が結露するだけならば水滴を拭けば良いのですが、窓付近の壁材の中も必ず結露しています。壁材の中は拭けないし、壁紙を剥がさなければ中が見れません。
見えないだけで実際は壁材の中が結露し、カビが発生していることもあるようです。
高性能な窓にして、寒さや結露対策をしっかりとしていきましょう
5.日射取得と日射遮蔽
窓が高性能になったら、あとは日射取得と日射遮蔽をするための窓の配置計画が必要です。
南側の窓は太陽の日差しが入ってくるため、大きめの窓にするのが定番です。
冬はその窓から日差しが入ってくるので、暖かくなります。
また、東西北側は窓は熱が逃げていくだけなので、小さめにするのが有効的と言われています。
しかし、夏は南側に大きな窓があれば日差しが入ってきてしまい、暑くなってしまいますよね。
そこで重要なのが、庇(ひさし)です
太陽の高度は夏は高く、冬は低くなりますので、庇を設置することで夏の日射を遮ることができます。
遮光カーテンにする予定だから日差しは心配ないと思っている方もいるかも知れませんが、
家の外側と内側で日射遮蔽する場合だと、外側で遮蔽する方が70%の遮蔽が可能となり、内側では、30%程度となるようです。
しかも、一日中カーテンを閉め切っていたら外の景観が見れないですよね。
それよりは庇をつけて日射遮蔽した方がおすすめです。
窓の配置計画はお家の性能だけでなく、外観も変わってきます。
重要なことはその窓の配置で必要な日射取得や日射遮蔽ができるか確認することです。
自分だけの考えでは、建ててから失敗したと後悔することがあるかもしれません。
そこで、第三者の建築士に間取りを見てもらい、日射取得や日射遮蔽ができる窓配置か確認してもらうことがおすすめです。
我が家は知り合いの設計士の方に配置図や間取り診断をしてもらいました。近くに相談する設計士がいない場合は、かえるけんちく相談所という間取り診断サービスもあります。金額は99,800円〜ですが、満足できなければ返金保証もありますので、活用してみてください。
6.熱交換換気
換気の種類もさまざまあり、住宅で主に使用されるのは第1種換気と第3種換気です。
第1種換気は、給気と排気に換気扇を設ける方法です。
24時間換気装置とか言われているものは大体が第1種換気です。
第3種換気は、排気にのみ換気扇を設けるものです。キッチンの換気扇やトイレの換気扇がこれに当たります。
それぞれにメリット・デメリットがありますが、私はパッシブハウスではなくても高気密高断熱にするなら第1種換気をおすすめします。
気密性の高いお家は、隙間風がお家の中に入ってきません。
そのため、給気側に換気扇を設けなければ、外気をお家の中に取り込んで換気することができません。
お家の中の空気は埃や自分達の呼吸などで意外に汚れています。
また、熱交換換気装置では外気をそのまま入れるのではなく、室内の温度に近い温度にして室内に取り入れることができます。
外気を取り込んだ時の夏場の暑い空気や冬の冷たい空気がお家の中に入ってこないため、家の温度が一定に保たれます。
お家の中を快適な温度にするためにも第1種換気装置はおすすめです。
コスト
パッシブハウスの考え方はなんだか良さそうと思っていただけましたか?
しかし、気になるのはコストですよね
高気密高断熱にするための部材や高性能な窓、熱交換換気装置を採用すると当然コストが上がってしまいます。
しかし、パッシブハウスにすることで、冷暖房費を抑えられると思います。
同じような大きさの友達のお家と比較すると4〜5000円くらい毎月の電気代が違いました。
エアコン1台で夏も冬も過ごせているのが大きな要因だと思います。
特に暖房費がかかる冬ですがは、我が家は朝と夜しか暖房を使用していません。
それでも、お家の中は朝起きた時でも20℃を下回りませんし、日中帯は太陽の日が入るので、25℃くらいまで上がりとても暖かいです。
加えて、もしエアコンが壊れたとしても、家電量販店でエアコンを買い換えればいいので、おおよそのコストはわかります。
我が家も初めは全館空調か床暖房を採用しようと思っていましたが、壊れて時の費用や毎月の電気代がどのくらいか分からなかったので、採用をやめました。
お金の面で失敗しないためにも家を建てるための費用も重要ですが、電気代や冷暖房費などのランニングコストも考えトータルバランスを考えなければいけません。
それから、なぜ我が家がパッシブハウス認定を取らなかったかというと、パッシブハウス認定はかなり厳しい基準であ李、部材や間取りの自由度、認定料などがかかるため費用対効果があまりないように感じたからです。
まとめ
パッシブハウスは、高気密高断熱や高性能な窓を設け熱を逃さず、太陽からの日差し活用するという究極のエコハウスだと思います。
私も大手ハウスメーカーから地元工務店まで色々調べましたが、パッシブハウス基準のお家を建てて本当に良かったと思います。
マイホームが欲しいと思っている方や現在進行中でお家の計画をしている方の中には、パッシブハウスにする予定はないという方が多いと思います。
そのような方でもパッシブハウスの考え方でお家づくりをすれば失敗しないと思います。
なぜかというと、パッシブハウスは高気密高断熱にして太陽の日差しを活用するというシンプルな考え方だからです。
色々な住宅会社がありますので、どの会社が好みかはその人ごとに違います。
そのため、住宅会社選びで理想のお家になるかどうかが決まってしまいます。
理想のお家にするために、パッシブハウスの考え方も参考にしてください。
パッシブハウスの考え方はわかったけど、どこの住宅会社で建てたらいいかわからないという方、タウンライフ家づくりという見積もり一括請求サイトがおすすめです。
自分が建てたいお家の情報を入力すると、その条件に合った住宅会社から見積もりをもらうことができます。
後悔しないお家を建てるには、さまざまな住宅会社の特徴などを調べて、自分の理想に合った住宅会社を選ぶことが重要です。
我が家もタウンライフを活用し、さまざまな住宅会社の特徴を調べて、最終的にパッシブハウス基準の理想のお家を建てることができました。
今なら成功する家づくり7つの法則という資料もプレゼント中ですので、おすすめです。
我が家が建てたパッシブハウスについては、こちらの記事でも紹介しています。
パッシブハウスの魅力が伝わるように精一杯書いていますので、ご覧ください。
皆さんにあった家が建てられるように少しずつ発信していきますので、楽しみにしていてください。
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