パッシブハウスは世界基準の省エネ構造と高い快適性で、今注目されている家づくりの考え方です。
「名前は聞いたことあるけれど、住み心地はどうなんだろう?」
「本当に家の中は暖かいの?」
「デメリットがあるんじゃないの?」
パッシブハウス基準の家に2年住んでみてわかったことをお伝えします。
パッシブハウスには以下のような特徴があります。
- 断熱性、気密性が高く、家中が一定の温度で快適
- 自分のこだわりたいデザインの家が建てられる
- エアコン1台で家中をまかなえるので冷暖房費がかからない
今回の記事では、実際にパッシブハウス基準の家に住んでいる私が、住んでみてわかったメリットやデメリット、建てる時に注意するポイントを紹介します。
この記事を読んでパッシブハウスの魅力がわかり、後悔しない家を建てるために参考になれば嬉しいです。
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家づくりを迷いなく進めるためにもおすすめのサービスですので、ぜひ活用してみてください。
パッシブハウスに住んでみてのメリット5選
パッシブハウスのコンセプトは、太陽に素直な設計で、高気密高断熱住宅。
そのため、冬は日射取得をして暖かく、夏は日射遮蔽をして涼しくなるように設計されています。
我が家は冬に寒くない家にしたかったので、パッシブハウスの考え方はぴったりでした。
パッシブハウスについて知りたい方は以下の記事でも紹介しています。
特に我が家が感じているメリットは以下の5つです。
パッシブハウスでは、冬でも家の中が寒くない
引き渡しをされて、家の中に入った第一印象は寒くないでした。
冬の晴れた日に引き渡しを受けましたが、暖房を使わなくても南側の窓から日差しが入り、家の中はとても暖かかったです。
外気温がマイナス5℃を下回るような冬の日でも、家の中は18℃を下回らないので、毎日快適に過ごしています。
さらに、寒くない家に住んで感じたメリットも紹介します。
3つ目の暖房費用がかからないについては、後ほど詳しく説明します。
厚着や靴下や靴下を履く必要がない
冬でも暖かい家なので、家の中で厚着をしたり靴下を履かなくなりました。
廊下やフロアが寒くないので、足元から体が冷えることがありません。
Tシャツや短パンまでは行きませんが、薄い長袖1枚で十分に快適です。
暖かい家になったので寒さによるストレスから解放され、快適に生活できるようになりました。
朝起きるのが辛くない
寒い日の朝は、どうしても布団から出たくないですよね。
前の家は冬の朝の室温が低く、布団から起きるのが辛かったです。
しかも、寒さで足が冷えてしまい、寝ている途中で起きてしまうことも。
我が家は冬の朝でも室温が下がらないので、朝起きる苦痛から解放されました。
さらに、寝ている途中に寒くて起きることもなくなり、睡眠も十分に取れるようになりました。
暖かい家のおかげで朝活が習慣になり、時間を有効活用できています。
パッシブハウスでは家中どこでも一定の温度で快適
家の窓際に行くと、冬は寒く夏は暑いと感じた経験はありませんか?
パッシブハウスは、外の熱が窓や壁から伝わらないように窓や断熱性、気密性にこだわって設計がされています。
そのため、家中どこでも一定の温度が保たれています。
我が家はリビングにある壁掛けエアコン一台で冬も夏も快適に過ごしています。
家中の温度を一定に保つと、リビング階段や吹き抜けを設置してもリビングが寒くならないというメリットもあります。
リビング階段や吹き抜けは人気がある間取りで憧れますよね。
我が家も家の中に開放感を出すために、リビング階段と吹き抜けを採用しました。
我が家のリビング階段については、以下の記事で紹介しています。
しかし、家中の温度が一定に保てない家でリビング階段や吹き抜けを設置すると、上の階と下の階で温度差ができてしまう可能性があります。
空気の特性上、暖かい空気は上に、冷たい空気は下に。
それがリビング階段や吹き抜けでも起こり、夏は上の階が暑く、冬は下の階が寒くなってしまいます。
リビング階段と吹き抜けの採用を考えた時に、実際に採用した人の口コミでは、上と下の階で温度差があり失敗したというものが多かったです。
そうならないために、断熱性や気密性を高くし、エアコンなどの空調を効率的に使用することが、家の中の温度を一定に保つためには重要です。
以下の記事では、窓を採用する時の注意点や新築で絶対に必要な気密測定について紹介しています。
パッシブハウスでは冷暖房費がかからない
パッシブハウスに出会う前は、全館空調や床暖房を取り入れて冬に寒くない家を建てようと考えていました。
しかし、ランニングコストや設置費用を考えると、本当につける必要があるのか迷いがありました。
実際に工務店で全館空調の設置費用を見積った金額は、
120万円(全館空調本体代)+ 80万円(設置費用) = 200万円
また、故障した時のメンテナンスが心配だったので、建築会社とこんなやりとりをしました。
故障した時のメンテナンスと費用が心配なのですが、どのくらいの金額がかかりますか?
また、どのくらいの年数で故障する傾向がありますか?
営業
業務用の空調装置なので、なかなか壊れないですよ。
とは言われたものの、業務用でも電化製品であるため、必ず劣化して故障します。
その時に本体代金がかかるのを考えると全館空調の採用には抵抗がありました。
結局、我が家はコストやメンテナンスなどを考えて、全館空調は不採用に。
家電量販店に売っているエアコン1台で家中の空調をまかなっています。
家庭用のエアコンは、全館空調に比べて光熱費などのランニングコストや、故障時の交換費用の相場がわかりやすいです。
後悔しない家づくりには、建築費・光熱費・修理費のバランスが重要です。
ランニングコストを考える上で一番重要な住宅ローン。
以下の記事では、住宅ローンを選ぶポイントを紹介しています。
パッシブハウスでは自分のこだわりたいデザインの家が建てられる
パッシブハウスでは、決まった工法や素材、間取りなどはありません。
断熱性能や燃費基準などのパッシブハウス基準を満たせば認定が受けられます。
そのため、間取りや外観にこだわりたいという人にはおすすめです。
実際に我が家も、プロヴァンス風でパノラマウィンドウがあるデザインの家が建ちました。
色々な住宅会社と打ち合わせをしましたが、性能とデザインで折り合いがつかず、住宅会社選びに迷っていました。
以下が、折り合いがつかなかった一例です。
- 外観に制約があり理想の外観にならなかった。
- 間取りに制約があり、パノラマウィンドウが施工できなかった。
- リビング階段にするなら全館空調や床暖房を入れる必要があった。
ハウスメーカーは、間取りに関する制約が多く、決められたプランの中から間取りを作成していくため、自分の納得がいく間取りになりませんでした。
工務店はハウスメーカーと比較すると間取りなどに制約は少なかったです。
しかし、断熱性や気密性が低く、暖かい家にするには、全館空調や床暖房を入れる必要がありました。
我が家は、外観や間取り、寒くない家にするために断熱性へのこだわりがありましたので、パッシブハウスの考え方は、我が家にぴったりでした。
実際に住んでみて、パッシブハウスの考え方はとてもおすすめです。
パッシブハウス | ハウスメーカー | 工務店 | |
間取りの自由度 | ○ | △ | ○ |
断熱性・気密性 | ○ | ○ | △ |
パッシブハウスの考え方に加えて、さらに重要なのが建築会社選びです。
我が家も実践した建築会社の選び方は「パッシブハウスが建てられる建築会社の選び方」の記事でも詳しく紹介しています。
パッシブハウスでは冬に窓が結露する心配がなくなる
寒い地域にお住まいの方、冬の窓の結露に悩まされていませんか?
窓であれば拭き取れば良いのですが、壁内も結露している場合は、断熱材の腐食やカビが発生している可能性があります。
私も実家では冬は窓の結露が当たり前でしたが、我が家では窓の結露はほとんどしません。
パッシブハウスは、断熱性能の高い樹脂サッシや気密測定をして気密性を確認しています。
そのため、結露ができにくい構造になっています。
冬の朝の外気温が-5℃を下回ると結露してしまいますが、それでも窓の下側にうっすらと結露がつくだけです。
壁内結露が原因で健康被害が出るリスクもあるので、家を建てる時から結露対策が重要です。
パッシブハウスのデメリット
メリットだけでなく、デメリットも紹介します。
デメリットを解消する方法も記載していますので、参考にしてください。
パッシブハウスは施工できる会社が限られている
パッシブハウスを施工できる会社は限られています。
施工できる会社は、パッシブハウスジャパンのホームページに掲載されています。
しかし、建てたい場所の近くに施工できる建築会社が無い可能性も。
そのため、施主自身がパッシブハウスを作るための必要な知識をつけ、信頼できる建築会社を探す必要があります。
我が家は建築会社を探すために、タウンライフ家づくりを活用して建築会社の資料を取り寄せました。
建築会社の資料一括請求サービスはいろいろなサイトがありますが、タウンライフは1070社以上の建築会社が登録されているのでおすすめです。
建築会社は、ハウスメーカーから地方工務店までそれぞれの特徴が違います。
資料一括請求サービスを活用してみると、知らないだけでたくさんの建築会社があると感じました。
我が家が建てた建築会社は、当時名前も知らなかった建築会社でした。
しかし、建築会社から来た資料を調べて自分に合っていると感じたので、その建築会社に決定しました。
実はパッシブハウスではない建築会社の方が理想に合っている可能性も。
家づくりに一番重要な建築会社選びに失敗しないコツは、数ある建築会社を見比べて自分に合った会社を探すことです。
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資料一括請求サービスについては、以下の記事で紹介しています。
パッシブハウスでは食品が傷みやすい
家の中が常に暖かいので、パンなどは室内に置くと傷みが早いです。
そのため、冷蔵庫にパンなどを入れて保存しています。
油断しているとすぐに傷んでしまいますので、食品の管理には気を使っています。
暖かい家に住みたいと思っている方は、セカンド冷蔵庫や大きめの冷蔵庫が設置できる間取りにするなど、食品の保管方法も考えてみてください。
しかし、パッシブハウスは床暖房を使用していませんので、床暖房の家よりは気を使う必要はありません。
パッシブハウスでは建築費が高くなる
パッシブハウスは、高気密高断熱にするために高性能な窓や玄関ドア、断熱材を使用しています。
そのため、パッシブハウスにすると建築費が高くなりがちです。
しかし、全館空調や床暖房などの高価な設備は必要ありませんので、設備のコストは抑えられます。
我が家も全館空調をつけた家とパッシブハウスで見積もりを比べましたが、全館空調の家の方が高額でした。
さらにパッシブハウスではエアコン一台で家中が快適な温度に保てるので、ランニングコストなどのトータルコストも安くなる可能性があります。
家づくりは目先のコストに目が行きがちですが、トータルコストで考えることが重要です。
まとめ【パッシブハウスはやっぱり快適】
パッシブハウスを建てて住んでみた私がパッシブハウスのメリットデメリットについて紹介しました。
パッシブハウスに住んでみた結論はこれです。
自分のこだわりたいデザインの家で快適な生活が送れる。
しかし、パッシブハウス基準の家を建てるためには、パッシブハウスを建てることができる建築会社を見つけることが必要です。
そのためには、 LIFULL HOME’S 住まいの窓口
を活用してそれぞれのハウジングアドバイザーに理想の家を相談しながら建築会社を比較してみて下さい。
建築会社にはそれぞれ特徴がありますので、比較することで自分の理想の建築会社が見つかります。
我が家も実際にを活用し、さまざまな住宅会社を比較したことで理想の建築会社と出会えました。
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相談は何回でも可能ですので、ぜひこの機会に理想の建築会社を見つけて下さい。
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